The Beginnig Of A Stethoscope

聴診器のはじまり

ひらめきは子どもの遊びから

1816年、フランスの医師であったレネックは、病院からの帰途、馬車に乗った二人の少女が、木片の両端を擦ってお互いにその音を聞きながら遊んでいる光景を見て、思いつきました。それは、 筒状の厚紙の片方を患者の胸部に当て、反対側に自分の耳を当てて聴くと、これまでぼんやりと聴こえていた心音や心雑音がはっきりと聴こえるという発見でした。その後、診療機器として使用できるように、筒を紙製から木製に変え、臨床に応用したのが聴診器のはじまりとされています。

ひらめきは子どもの遊びから
若い医師たちの聴診器ばなれ

若い医師たちの聴診器ばなれ

レネックの没後、20世紀前半から多くの医療機器メーカーが聴診器の制作に取り掛かりました。素材も改良を重ね、現在は金属製やプラスチック製のスマートなものになってきました。
しかし、20世紀後半になりハイテク技術が医療分野に導入されはじめると、それらの技術に依存しすぎ、臨床の基本である問診、視診、聴診を軽視する傾向が出てきました。また、各メーカーが開発した聴診器の性能に大きな差がなく、小さな心音は聴こえにくいことが若いドクター達の聴診器ばなれの一因となっていました。

「木製チェストピース」の魅力を未来へ

問題を解決すべく、理事長はチェストピース(聴診器の体に接する部分)に着目しました。研究の結果、「木製チェストピース」にすることで、従来のものより音質が柔らかく清澄である上、広い音域で心音・心雑音が原音のまま聴こえてくることがわかったのです。
各疾患特有の心音・心雑音が「心臓の歌声」であるならば、木製チェストピースはその原音の響きをそのまま耳に伝えてくれる、素晴らしい「楽器」であり、近い将来、若い医師が聴診に新たな魅力を感じてくれる医療機器として役立つことを期待しています。

「木製チェストピース」の魅力を未来へ
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