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髙階理事長エッセイ「One thing at a time」【第15回】

 

 

【第15回】

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                          

 

《さ》 自主自戒のことば~その(27)
 「    心臓循環系の数字の意味(meaning of numericals of cardiovascular system)」

 からだの構造を知るのは解剖学、仕組みを知るのが生理学です。わたしが循環器病学を選んだのには理由がありました。それは心臓という体のポンプが規則正しく拍動を続けている理解しやすい学問だったからです。 

 わたしの体重は約65キログラムです。それを念頭において皆様と一緒に心臓循環器系の仕組みをお浚いして見ましょう(ヒント:赤色は動脈(左心)系青色は静脈(右心)系です)。  

  1) 4 + 16 + 4 + 64 + 4 + 8

  2)    1/200

  3)    1/13

  4)    1/4

  5)    4:1

  6)    1:3

  7)    1:6

  8)    1:9

  9)    80~100

  10)   100,000

 
以上の数字の意味をスラスラと答えれば、あなたは循環器病学の第1関門を突破したことになります。各数字の意味を解説して見ましょう。

4  +  16  +   4   + 64  +  4  + 8 = 100

 仮に体重が65Kgの人の場合、以下の数字が得られます。
  1. 全身血液量=体重の1/13(5,000ml)
  2. 
動脈血量静脈血量=1:4(1000:4000ml
  3. 
心臓の重さ=体重の1/200=(325g)
  4. 
小循環:大循環=1:9=(500ml:4500ml)
  5. 
右室筋の厚さ:左室筋の厚さ=1:3=(24mm:10-11mm:厚さ)
  6. 
右室圧:左室圧=1:6=(20mmHg:120mmHg)
  7.  
動脈血流速度=1:4(10cm/sec.:40cm/sec.)
  8. 
送血量 = 80~100ml x 50~80回=4,000~8,000ml 

  9. 一日の拍出量(24時間)=108,000ml~192,000ml                 

       

 健常者の心臓は、安静時から最大運動時まで心臓予備力を持っています。マラソン選手でない限り、2~3時間以上は全力で走りません。健常者も訓練すれば心臓の予備力は鍛えられますが、僅かな運動でも息が切れたりするのは、心筋収縮力が低下を意味し、心不全の可能性があります。心臓の調子が良いか悪いかは、自分で脈拍や血圧を測ることで知ることができ、これらの数字は日常会話に大いに役立でしょう。

 

 

《か》 自主自戒のことば~その(28)

 「 カードに注意を(be careful about a credit card) 」

  ここまで心臓循環器系の数字について述べてきましたが、今回は話題を変え、わたしが経験したクレジットカード詐欺事件についてお話します。

 2年程前のことですが、ジャケットを大阪市内の洋服店で購入したことがありました。その時にクレジットカードを1回使っただけでした。ところが3ケ月後に取引銀行から、わたしの記憶のない金額を期日までに支払うよう通知が来ました。少額だったので期日内に支払ってしまったのです。古いカードを無効にし、新しいカードを発行して貰うよう申請していました。そしてカード決済の担当部署の人に連絡しました。1カ月が過ぎ、担当部署の人から支払われた先がカナダの会社でしたが、何を購入したか内容まで調べることが出来なかったという報告でした。

 そのカードを使ったのはジャケットを購入した洋服店でした。調べてみると、その店は2か月前に倒産したという事が分かりました。滅多に使わないカードを1回使ったので覚えていますが、店員がカード決済の時に器械を使って読み込み、1枚目はわたしに返しましたが、2枚目のカーボン紙はその店の控えとなっていたのです。そのカードに印字された個人情報を使って、物品を購入したと思われます。会社は既に倒産。その店員は会社が倒産することを予め知っていたに違いありません。以来、新しいカードは金庫に入れて使っていません。皆様も記憶がない金額を請求された場合は、まずカードを無効にして下さい!自守自戒

 次回に続く

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