症例6 AEDによる除細動成功例 男性 50歳 2008.4

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症例6

AEDによる除細動成功例

男性 50歳 2008年4月掲載分

解答・解説

症例6の解答と解説

AED(自動体外式除細動器)による除細動2回(200ジュール、300ジュール)により救命した心室細動の患者である。本例に使用したAEDは、ガイドライン2000方式で、200,300,360ジュールの3回連続の除細動を行うプログラムである。除細動後の心電図は、除細動直後は心静止の状態が数秒続いた後、房室結節からの接合部調律が起こり、次いで洞調律に復帰する。しかし、心電図が正常洞調律に回復しても、循環停止による心筋虚血あるいは心室細動の原因疾患(心筋梗塞)による心機能低下により低血圧状態が1,2分持続する。この間、心臓マッサージ:人工呼吸=30:2の心肺蘇生を行い、循環状態を維持することが心室細動の再発予防になる。
 この際の人工呼吸に関しては、AEDの付属品として持参したフェイスマスクあるいはバッグバルブマスクを使用すればよい。こうしたことから、ガイドライン2005によるAED使用救命法では、1回目除細動後2分間の心肺蘇生法を行うことになっている。除細動が成功の場合には循環動態の維持につながり、除細動が不成功の場合には冠潅流の維持することにより心室細動の波高を増加させ2回目除細動の成功率を高めることになる。

河村剛史(ジェックス理事)

 

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出題:河村剛史(ジェックス理事・河村循環器病クリニック院長)

 

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