症例48 心雑音を指摘され紹介来院 女性 74歳 2011.11

5. 心筋症 > 肥大型閉塞性心筋症

症例48

心雑音を指摘され紹介来院

女性 74歳 2011年11月掲載分

解答・解説

症例48の解答と解説

心拍数56/分の同調律である。PQ間隔は0.23秒と I 度房室ブロックがみられる。
II, III, aVF, V2-6でQ波がみられ、同部位のJ点が上昇しており、一見下壁および前壁の心筋梗塞を思わせる所見である。

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心エコー図

 図2は本症例の心エコー図である。傍胸骨長軸像および僧帽弁レベルのMモード(図2;左)では心室中隔基部の肥大がみられ、僧帽弁前尖の収縮期前方運動(Systolic anterior motion; SAM)がみられ収縮期における左室流出路狭窄が疑われる所見である。心尖部長軸像(三腔像)のカラードプラおよび連続波ドプラ図(図2;右)では、左室流出路に粗いモザイク状の血流がみられ最大血流速度 6.5m/sec, 最大圧較差 170mmHgと左室流出路の高度狭窄が見られた。閉塞性肥大型心筋症の所見である 1)。僧帽弁逆流もみられる。前回に続き異常Q波をみた時は肥大型心筋症など心筋の異常を常に念頭に置き、心エコー図検査を行うことを薦める。

 

文献:1) 小糸仁史:やってみようよ!心エコー P109 インターメディカ 東京 2005

小糸 仁史(ジェックス業務執行理事・美杉会男山病院内科部長、関西医科大学第二内科准教授)

 

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心雑音を指摘され紹介来院。
時に胸部の違和感を感ずるとのことである。この心電図(図1)からどのような疾患を考えるか?

出題:小糸 仁史(ジェックス業務執行理事・美杉会男山病院内科部長、関西医科大学第二内科准教授)

 

心電図(拡大版はこちらをクリック)

心電図