症例39 安静時動悸、食事中の意識消失 男性 65歳 

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症例39

安静時動悸、食事中の意識消失

男性 65歳 2011年2月掲載分

解答・解説

症例39の解答と解説

解答・解説:
 この心電図は左室容量負荷の心電図である。
 1985年(40歳の時)動悸を感じたため当クリニックを受診し、心臓弁膜に逆流があると指摘された。
以後、比較的健康で心臓症状もなかったため、数年は受診しなかった。数年前から何となく全身倦怠感を覚えるようになり受診したが、軽度の高血圧を指摘され、ヘルベッサーR (100)カプセルを1錠/日、処方され経過は良好だった。
 2010年3月3日、受診時、頸静脈怒張も見られず、胸壁にも特に異常は見られなかった。
血圧:130/80mmHg, 心拍数:48/分。聴診上、心尖部で収縮中期クリック音に続き、III/IV度の逆流性雑音を聴く。胸部レ線で左室陰影の軽度拡張を認めるが、肺野は正常である。

胸部X線

心エコー図では「僧帽弁前尖の収縮中期逸脱」が認められた。血液化学検査は正常であった。
動悸のコントロールのため、インデラールLA(60)1カプセルを処方し現在に至っている。
一般に僧帽弁逸脱の予後は良好であるが、時には僧帽弁閉鎖不全の程度により、外科的手術を必要とする場合もある。本症例の経過は良好であり、心エコー図の定期的検査でも変化は見られない。

心エコー図

髙階 經和(ジェックス理事・高階国際クリニック院長)

 

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45歳で安静時にも動悸を感じる様になり、48歳の時に食事中に数分間、意識を消失した。
過去にも同様の経験がある。

出題:髙階 經和(ジェックス理事・高階国際クリニック院長)

 

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心電図