ウェブサイトで体感する聴診シミュレーション e-Learning「聴診」
ベッドサイドの診察法
Topへ(i) 聴診に際して最も注意するポイント (ii) 聴診の部位 (iii) 聴診における種々の体位
聴診の部位
a )頸動脈の聴診
聴診は高齢者では特に重要であり、最近眩暈を起こしたり、頭部を左右に振った時に倒れそうになったとか頭軽感を訴える患者の場合は「頸動脈狭窄」のあることが考えられ「収縮期の血管雑音」を聴くことができる。
高度の場合には持続性血管雑音を聴く。

また「大動脈弁狭窄」の場合には、左右の頸動脈部位に「収縮期性の血管雑音」を聴くことができる。
頸動脈の聴診
b)大動脈弁部位の聴診
大動脈弁部位ではまずI音とII音の関係に注意すること。正常ではII音の方がI音より大きく聴こえる。「大動脈弁狭窄」ではこの図の聴診部位から頸動脈部位にかけて収縮中期の駆出性雑音を聴くことができる。

「大動脈弁閉鎖不全」の場合も同様にこの部位で収縮期駆出性雑音と拡張早期の逆流性血管雑音を聴くことができる。
大動脈弁部位の聴診
c)肺動脈弁部位の聴診
肺動脈弁部位ではI音とII音の関係は大動脈弁部位と同様であるが、この部位で特に重要なのはII音の「呼吸性分裂」である。吸気時にII音が0.02〜0.03秒分裂し、呼気時ではII音の分裂はなくなる。これは吸気時に全身から右心房への血液の環流量が増えるため、右心室から肺動脈での送血により時間がかかるためである。

また健常者での「無害性雑音」もこの部位で聴かれる。
肺動脈弁部位の聴診
d)三尖弁部位の聴診
三尖弁部位ではI音とII音の大きさの関係は大体同じか、I音の方がやや大きい。
この部位ではI音の分裂や、クリック音を聴くことがある。また「僧帽弁狭窄」では「開放音=OS:opening snap」を聴く。

「三尖弁閉鎖不全」の全収縮期雑音は吸気で増強し、呼気で減弱して聴こえる。

「大動脈弁閉鎖不全」の拡張早期逆流性雑音が最も著明に聴かれる。
三尖弁部位の聴診
e )僧帽弁部位の聴診
僧帽弁部位ではI音とII音の大きさの関係はI音の方がII音よりも大きい。
またこの部位ではIII音、IV音を聴く事ができるが、患者を左側臥位にして聴くのがよい。特に「僧帽弁狭窄」ではこの体位により僧帽弁開放音に続き拡張中期ランブリング雑音を聴くことができる。

さらに「僧帽弁閉鎖不全」による全収縮期雑音や、それに続くIII音も聴取できる。
頸動脈の聴診
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※「II音の分裂」
吸気時 呼気時
心基部の聴診
心基部の聴診
膜面部分を皮膚にピッタリあてて聴く。
II音の固定性分裂の聴診
II音の固定性分裂の聴診
肺動脈部位に膜面型をピッタリあてて聴く(仰臥位)
上の図の様に吸気時と呼気時ではII音が分裂したり、しなかったりする。心基部(主に肺動脈弁部位)に聴診器をピッタリとあてて聴くのが良い。「正常」では「生理的分裂」あるいは「呼吸性分裂」と呼ばれ、吸気時に約0.02秒分裂する。その他の疾患ではII音の分裂が特徴的であり、特に「心房中隔欠損」ではII音が固定性に分裂する。これは吸気時と呼気時に心房中隔から欠損孔を通る血流量が変わり、右心房から右心室への流入量がほぼ一定になるからと考えられている。しかし、厳密にはII音の分裂に僅かの差が見られる。
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